さて、結婚式あるあるその①では
「人と違う結婚式にしたい!」というカップルのために
逆位置にある一般的で伝統的、そしてクラシックなウェディングの良さを述べさせて頂きました。
今回は、それでもなお「私たちらしい結婚式」や「オリジナルウェディング」という夢をあきらめないあなたへ贈る「オリジナルウェディングの作り方」です。
あなたらしいって何?
さて、質問です。
あなたは周りからどんな人と思われていますか?
「健康的で明るい女性?」
「ちょっときれいな事を鼻にかけた嫌味な女性?」
この機会に人生を振り返ってみてください。
幼いころに言われた「あなたって●●だよね?」の●●を思い出すと
「そそっかしい子ね!」
「かけっこが早いね!」
などと両親や家族、友人や先生が「あなた評」を口に出して言ってくれていたはずです。
しかし思春期になってから現在に至るまではどうですか?
あなたという人に対して、
「あなたって●●な人だよね。」と言ってくれた人ってそんなにいないのでは?
また、数少ない誰かが言ってくれた「●●だよね。」に対して「そう、その通り。」と思えない事の方が多くないですか?
小さいころに言われた「あなた評」は「その通り」と思えたのに…。
これは当然のことです。
思春期にもなれば人はコミュニケーションを潤滑にするため「本音を隠すこと」や「思ってもいない事を言うこと」を覚えるのが普通ですから。
つまり、今あなたが周りの人にどう思われているかなんて、あなたには分からないのではないでしょうか?
鏡に映る自分像と周りが見ている自分像
毎朝、鏡を見てあなたは自分の事をどう思っていますか?
「ちょっとだけイケてない石原さとみ?」
「上白石萌音をちょっと大人にした感じ?」
その事をあえて否定はしません。
しかし、周囲の人はもしかすると
「石原さとみを一度洗濯機に入れた後に叩いて伸ばして丸めてちぎった感じ。」
「上白石萌音が後200年後に生まれ変わった羊の感じ。」
と思っているかも知れません。(言い過ぎ!)
何が言いたいのかというと
鏡に映る自身同様、あなたはあなた自身を一部の角度しか見ていない可能性があります。
「明るくてはきはきした私、誰の悩みも嫌な顔せずに相談に乗るわ!」が、
「声が大きくて疲れる。人のプライベートに首を突っ込んでくるうざい人」と思われているかも知れないのです。
客観的に自分を知る方法
さて、あなたが周りにどう思われているか?の大分部を占めるのは容姿ではなく性格の事だと思いますが、まずは外見からという言葉もありますので容姿についてもこの機会に見つめ直してみては?
その一番簡単な方法はスマホで普段のあなたを録画することです。
外でそれをやると底辺ユーチューバーが自撮りしながらしゃべってるのかな?と誤解されますのでお家の中でやりましょう。
スマホはどこかに置いたままで、普段通りの生活をしてみるのです。
時間は30分も撮れば十分です。
あなたははじめて、カメラ目線でも正面でおすまししている姿でもない自分を見ることになるでしょう。
自分で自撮りしてSNSに投稿しているあなたもカメラを意識していないあなたを知る良いチャンスです。
さて、そのあなたは正面だけの世界のあなたが想像していたあなたと比べてあまりのレベル違いに嘆くことでしょう。
しかし、それが現実です。受け入れましょう。(笑)
客観的に自分を知る方法2
さて、問題であり本題は容姿でなく「性格」です。周囲の人からどう思われているのか?という問いに答えを出すべくあなたがとる方法は一つです。
「聞いてみる。」ですね。(当たり前か…。)
聞いた相手はもちろんあなたに対して気を使い、当たり障りのない事を言うか、「あなたって良く言えば●●よね。」と言ってくれることでしょう。
言い換えると「悪く言えば●●よね。」が必ずついてまわるわけです。
あなたが周囲とのコミュニケーションに悩んでいて解決を望むなら、この部分をさらに深掘りしていくべきですが、今回はあくまでもウェディングの話なので「周囲からどう思われているか?」は「良く言えば●●よね。」で十分です!
何ウェディングは「悪く言えば」という人がいない前提のとんでもチートなセレモニーなので「あなたって良く言えば●●よね」=「あなたって●●よね。」でいいんです!
二人になるとどうですか?
半ば強引にあなたはあなたが「周囲からどう思われているか?」を知ることが出来ました。
しかし、あなたの結婚式には必ずパートナーがいます。
まず、彼(もしくは彼女)にも同じプロセスを踏んでもらってお互いに自分の事を客観的に見ている「大人」になってから結婚式の準備などをすることをおススメします。
「自分の事をかなりカワイイ感じと思っているカワいくない相手」と結婚式の準備をするってかなり地獄ですよね。たとえ好きであっても…。
さてそんな二人の個性が重なり合って、それぞれの良さを存分に引き出し合えるなら苦労しませんしが大抵のカップルは、「良く分からん」ことになっております。
自分を客観的に見る事に成功したあなたも「私たちカップルが周囲からどんなカップルと思われているのか?」という問いに答える事ができません。
「客観的に見て性格の明るい私」
「客観的に見て活発で友人の多い彼」
そんなあなたたちが周囲から「いつもニコニコ、超絶ポジティブカップル」と思われるかと言うとそうではありませんよね?
二人それぞれに客観的に見るべき良さがあったように、カップルであるあなたたちにもカップルとしての客観的に見るべき良さがあるのです。
しかし、それを知るにはあなたたちカップルの事をカップルとしてとらえ、客観的に意見を言ってくれる相手が必要です。
しかし、周りには「私の友人」「彼の姉妹」を経て「私たちの友人」や「私たちの姉妹」になった人がほとんどのはずです。
彼らはそもそもあなたの事を「友人の彼女」とか「兄弟の奥さん」としてとらえているのでカップルとしてのあなたたちを客観的に見てはいないでしょう。
あなたたちカップルを客観的に見てくれる相手は「最初から私たちの友人」だった人ということになります。二人がカップルになってから、カップルとして友人になった人々に「私たちってどんなカップル?」と聞けば、割と客観的な答えが返ってくるかも知れません。
二人で良く行く飲み屋のマスターとか、ひょんな事で知り合った近所に住んでいる世話焼きのおばさんとか、共通の趣味がバレーボールで付き合ってから二人で入ったチームメイトとか…。
なかなかいません。
ウェディングプランナーの出番です。
二人を最初から最後までカップルとしてしかとらえない人がいます。
はい、それが私たちウェディングプランナーです。
「私の個性が…。」とか「僕の特徴は…。」とか関係ありませーん!
私たちは、あなたたちを「新郎新婦」と呼び、二人で一つという認識を変えることはありません。(あたり前ですけど…。)
つまり、これだけいさぎよくあなたたち個人個人の個性を無視して、さらには「あなたたちって良く言えば●●よね。」のという良く言えばの部分しか見ない職業の人って他にはいません。
そう、つまりあなたたちカップルを客観的に見てくれる絶対的存在!無双!
というわけで、あなたたちの言うべきセリフは「私たちって●●なんです。」ではなく「私たちってどんなカップルだと思います?」です。
もうそこはまかせるしかないですね。
安心して下さい「あなたたちって良く言えば…。」の部分しか言わないので。
ようやくオリジナルウェディングに向けて
さてようやく「私たちカップルが周囲からみてどんなカップルなのか?」を知ることが出来ました。あなたたちの「オリジナル」を知ることが出来たわけです。
もちろん、その「オリジナル」を全面的に受け入れる必要はありません。
あなたたちのウェディングなので多分にあなたたちの「理想」を取り入れても誰も文句は言いません。
プランナーに「お二人って落ち着いていて大人っぽい感じですよね。」と言われても、
二人の間では「私たちって明るくて活発でさわやか」というのが理想かも知れませんから。
ただ、この乖離が大きいとゲストからみて「二人らしい結婚式だったね。」とはならないかも知れません。
テーマの設計
さて、客観的な二人らしさをウェディングというイベントに置き換えるとき、ある程度の「言語化」が必要となるかも知れません。
前述したように「明るくて活発でさわやか」というあいまいな言語化をしてしまうと、何でも当てはまってしまうのでイベントの指針にはなりにくいのです。
そこで、言語化する際に助けになるのが、二人の思い出や趣味、好きな物や事です。
例えば、二人に「はじめて行った旅行先で見た夕日が忘れられない」という共通の大きな思い出があったとします。
それに明るくて活発でさわやかであることをイメージする言語を取り入れてみます。
「あの日、沈みゆく夕日」
…明るくて活発でさわやかなイメージはないですね。
「Lovely sunset!」(きれいな夕日!)
あの日いった彼女のセリフをそのまま英語にしただけですが、こちらの方が明るくて活発でさわやかなイメージになりませんか?
この抽象的な言語化が果たしてオリジナルウェディングの指針になるのか?
次の章でご説明します。
象徴的なテーマがもたらす効果
あなたたちのウェディングのテーマは「Lovely sunset!」となりました。
「Lovely」という言葉がもつカワイイという意味や「Sunset」から想起する色など既に頭の中でぼんやりとイメージが浮かんできていませんか?
しかし「これはLovely Sunset!じゃないからダメ!」と、この言葉に縛られる必要はありません。
ウェディングの準備では色々な選択をする場面があります。
あなたが好きな物を選ぶというのが優先順位の一番目で、その中で迷う事があったら思い出すという程度でよいのです。
しかし、不思議なことにウェディングプランナーと共有したこの「Lovely Sunset!」。気付いてみたら、だんだんとそんな感じに仕上がっていくから不思議です。
あなたは、招待状に夕日を彷彿させるようなオレンジ色のリボンを取り入れ、太陽のような形の変わったイヤリングを買い求め、何を選ぶ時もあなたなりの「Lovely Sunset!」が基準になっていくのです。
これが、あなたらしさを言語化する理由であり効果です。
やりすぎ
さてこの「Lovely Sunset!」ですが、二人の共通の大切な思い出があの夕日だったことを知らないゲストや、そもそも二人の事を「明るくて活発でさわやか」なカップルと思っていないゲストにとっては全くの「?」ですし、また二人も「今日の私たちのテーマはLovely Sunset!です!」なんて小っ恥ずかしくて言わないでしょう。
にも関わらず…、
やたらと太陽をモチーフにしたデザイン。
カラードレスもブーケもオレンジ色、あげくのはてに新郎のベストもオレンジ色。
デザートビュッフェ時には「テキーラサンセット、サンセットビーチ、ヴェネチアンサンセット」などのカクテルが振舞われる。
いやいや、そんなに太陽やオレンジ色好きでしたっけ?
サンセットがつきゃ何でもいいのかいっ!
ヴェネチア行ったこともなければテキーラ好きでもないわっ!
このバランスはとても大事です。
ぷちばけが良いと思うバランスは「見る人が見れば気が付いてくれて、くすっとかニヤっと笑ってしまう。」程度でよいのかなと思います。
前項にあげた、招待状のリボンがオレンジ色でも「ああ、想い出の夕日をモチーフにしたのね。」なんて誰も気付きません。
太陽をモチーフにしたカワイイイアリングも「かわいー!!」と言ってくれる人がほとんどで、もしかすると「ああ、あの時の」なんて言ってくれるのは親友の一人くらいかも知れません。
誰も気付いてくれないのもさびしいので、もう少しくらいこだわってもいいかも知れませんけどね。
まとめ
さて、皆さんが想像していた「人と違うオリジナルウェディング」とは違うかも知れません。
ですが、ウェディングはそもそも「オリジナル」です。
そこで行われるありとあらゆるイベントも参加するゲストも唯一無二ですし、
例え誰かがやった事を参考にしようが、あなたたちがやればそれが「オリジナル」なのです。
結局、あなたたちが「結婚式をしよう」と決めた瞬間、それはもう「オリジナルウェディング」なのです。